ご挨拶

代表理事 田中 大輔

中野権利擁護センター アクセプトのホームページをお訪ねいただきありがとうございます。

この法人の立ち上げに携わった中心メンバーは、中野区職員として、介護保険の制度立ち上げを経験した者たちです。介護保険の成立と同時に、成年後見の制度が発足しました。自らの意思で自ら権利を行使するという制度の中で、意思決定に支援を必要とする方々の権利を守るために成年後見の仕組みがつくられたのです。その後も私たちは、地域行政の現場で、成年後見や権利擁護の仕組みがいかに重要であるかを感じてきました。しかし、介護保険のサービスや障がい者の自立支援給付が急速に普及拡大しているのに比べ、成年後見制度の普及は決して十分とは言えません。

私たちは、公務員という立場を離れた今、そこでの知見を生かして、支援を必要とする方一人一人の傍らに寄り添って支えることで、社会に恩返ししたいと考えてこの法人の結成を決意しました。「アクセプト」は、「受容する」という意味の英語です。認知の機能が何らかの理由で低下してきたとしても、「意思」や「人格=人としての主体性」が無くなることはありません。その方の人生の中で培われてきた思いや経験のすべてを受容=受け入れた上で、寄り添って支えることが支援の基本であると私たちは考えています。

私たちの支援を必要とする方の課題は多岐にわたります。法人として活動していく中では、多くの方の職務経験や知識を結集していきたいと思っています。現職の専門職の方の力も必要です。多くの方の思いや知恵を結集して、現代の社会に必要な新たなセクターを立ち上げていきたいと思っています。共に活動してみたいという志をお持ちの方には、是非、私たちの仲間に加わっていただきたいと思います。

また、私たちの活動は、地域の様々な関係者の方々との連携・協力なくしては成り立ちません。町会・自治会などの地縁団体や各種のコミュニティ関係者・ボランティアの皆さん、医療や介護・福祉など専門的なサービス提供機関、不動産や金融、食事、物資などの生活サービスを提供する方々など、多くの皆さんとの信頼関係を築いていくことが欠かせないと考えています。私たちが支えようとしている方々の自立や円滑な意思決定は、地域社会の安定にもつながります。

孤立する人を前にして、支えてあげたいと思いながらも、もう一歩踏み込んで意思疎通したり、アドバイスすることができない、そんなジレンマに悩んでいる方々も多いと思います。私たちは、支えを必要とする人の立場に寄り添って支援する活動によって、関係するすべての方とのコミュニケーションを円滑にし、誰もが困っている人を援助しやすい環境を作っていくことを目指しています。

地域の関係者の皆様に私たちの活動を知って頂き、協働の関係を広げていくことを願っています。皆様のご理解とご協力を切にお願い申し上げます。

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