
「長生きリスク」を意識する
「自分が何歳まで生きられるのか?」ということは誰にも分かりません。現在保有する老後資金が、自分やパートナーのこれからの生活費として十分なのか、いつか使い切って枯渇してしまうのかという不安を持つこと、すなわち「長生きリスク」を意識することは、長寿社会に生きる私たちにとって大切なテーマです。この「長生きリスク」を乗り切る知恵について、考えてみましょう。
「公的年金の受け取り方を工夫する」
国民年金、厚生年金といった公的年金は、生きている間は必ず受け取ることができる唯一の収入であり、多くの人にとって老後の生活を支える貴重な収入源です。
公的年金は65歳(支給開始年齢)になったら必ず請求して受け取りを始めるものと理解している人もいるかもしれませんが、決してそうではありません。65歳で請求せずに、66〜70歳までの間に請求することによって受け取り時期を繰り下げることもできます。現行の制度では、65歳ではなく66〜70歳までの間に請求をするならば、その請求時点に応じて年金額が増額されるのです。老後の収入を増やす方法として一つの選択肢であるといえます。
国民年金は65歳より遅くもらうと年金額が高くなりますか。(繰り下げ請求)|日本年金機構 (nenkin.go.jp) 日本年金機構ホームページ(年金Q&A)参照
「できるだけ働く」
年金の受給開始を遅らせることを選択する場合は、それまでの間は公的年金に頼らずに生計を立てることになります。この期間に、老後資金を取り崩すことなく乗り切る方法を考えておく必要があります。
それは、ズバリ、「できる範囲で、なるべく長く働くこと」です。現役世代と同じようにはいきませんが、自分の人的資本を活性化し活用することによって、ある程度の収入を得ることができます。
こうして働いて得た収入だけでは日々の生活費に足りないのであれば、その足りない分を老後資金として準備してきたお金で補完することも想定しなければなりません。ちなみに、厚生年金に再加入して働き続けることができれば、保険料を労使折半で負担することによって年金受給額を増やすメリットがあることも押さえておきたいポイントです。
新宿わく☆ワーク| 新宿区勤労者・仕事支援センター (sksc.or.jp)
公益社団法人 中野区シルバー人材センター (nakano-sjc.or.jp)
「老後のために準備したお金は、何も子や孫に残すのではなく、将来の医療や介護、高齢者施設への入居費用として使うことにしましょう」
老後は現役時代に準備してきた資金を刈り取る、つまり使う時期です。大切に準備してきたお金を使うことに躊躇する必要はありません。ただし、「人生百年時代」では、長生きすることで生活にお金がかかるリスクなどを考えたうえで、自分らしい老後資金の使い方「ライフプラン」をたてましょう。
ライフプランシミュレーション : 金融庁 (fsa.go.jp)
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